出雲大社と言えば、縁結びの神様がいらっしゃることで有名ですよね。
そんな出雲大社には、大国主大神と呼ばれる神様が祀られています。
今回はその大国主大神について、縁結びの神様と呼ばれるようになった所以をご紹介します。
あの七福神の大黒さまだった!
出雲大社で祀られている大国主大神は、「オオクニヌシノカミ」と読みます。
出雲地方に伝わっている古代神話の中でも一番有名な話に登場する神様で、国づくりを行った神様として知られますが、国を興すために必要となる農業や商業、医療なども司っている神様としても崇められています。
また、「大国」という言葉が「ダイコク」とも読めるために、いつの間にか七福神の大黒天と同一視されて、民間信仰の中に浸透するようになりました。
そのため、大黒様のイメージは「福の神」のイメージとして発展し、現在に至っています。
ちなみに、厳密に言えば大黒天と呼ばれる神様は古代ヒンドゥー教の神様なので、大国主大神とは異なる神様ですが、日本では同じ神様として定着しています。
自身も幸せな結婚と子孫繁栄した神様
大国主大神が縁結びの神として祀られるようになった経緯については、色々な説があります。
この神様は、日本で最も古い書物である古事記の中に出てくる丹幡の白うさぎの話にも登場します。
白うさぎは鮫から皮を剥がされてしまいますが、大国主大神は悲しんでいるうさぎを救ってあげる優しい神様です。
また、神話では絶世の美女とされた八神姫を射止めて妻として迎えたことから、女性から非常にモテた神様だということが分かります。
さらに、八神姫と結ばれただけではなく、他にも多くの女神たちと結ばれたとされており、全国各地に妻が100名以上、そしておよそ200名の子供がいたと伝えられています。
多くの恋愛をした神様であり、子沢山の神様だったので、男女の仲を取り持つ縁結びの神とされるようになったと伝えられています。
男女に限らずあらゆる良縁を取り持ってくれる
女の恋愛において縁を結んでくれるだけではなく、大国主大神は子宝や友人関係、仕事などあらゆる良縁を取り持ってくれる神様と言われています。
このことは、大国主大神が「幽世の神事」を主催する神様となり、人間関係における縁だけに留まらず、この世界の縁を一切統率する神様として信じられているためです。
男女関係のみならず、広く根本的な意味で人間を様々な縁で結ぶ神様だとする説も存在します。
出雲大社は、運命やあらゆる縁を司っている大国主大神のもとに全国から多くの神々が集まり、人々の縁組を相談するとされるため、神聖な縁結びの場所です。
良縁が結ばれるこの場所で結ばれたカップルは、人生で縁が途絶えることがないとされ、結婚式にも最適な縁起の良い場所として人気が高まっています。